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「CEATEC JAPAN 2009」出展レポート

家電機器がコンセントLAN(PLC)の機能を持つとどういう可能性が広がるのか———2009年10月6日~10日に千葉市の幕張メッセで行われたITとエレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2009」で、HD-PLCアライアンスは出展を通じてその答えを提示。「HD-PLC」が機器の機能強化とそれによる新たな利用シーン提案に効果的なことを、訪れた来場者に広くアピールした。

1. テレビでネット動画を楽しめるAV用PLCアダプター

パナソニックは、テレビやブルーレイ/DVDレコーダーなどに接続するAV用PLCアダプター「PL-LS14KT」「PL-LS11」を展示した。テレビ向けコンテンツサービス「アクトビラ」や「YouTube」などの動画配信サービスに十分な通信速度を提供し、コンセントLANを介してテレビやレコーダーをインターネットにつないで楽しめる。またレコーダーを別室にあるテレビからコンセントLAN経由で操作できるようになるため、レコーダーを家庭のビデオサーバーに発展させることも可能だ。

2. 録画番組をPC上でストリーミング再生

アイ・オー・データ機器は、LAN接続型ストレージ(HDD)とパソコン、デジタル放送番組再生ソフトを組み合わせたシステムを展示。同社製ストレージ「HVL1-G」に録画したデジタル放送番組を、パソコン上でストリーミング映像として楽しむシステムだ。展示ではストレージとパソコンとの間の接続にPLCアダプターを使用し、コンセントLAN経由でストレージの映像をパソコンで再生する様子を披露した。「ハイビジョン映像をストリーミングで流すには広いネットワーク帯域が必要だが、「HD-PLC」なら十分な速度を確保できる」(同社担当者)という。

3. フルHDの映像を家庭内どこでも鑑賞可能

台湾Averlogic TechnologiesとFujitsu Microelectronics Americaは、ハイビジョン映像を圧縮してネットワーク経由で他のテレビに映し出すセットトップボックス「Power HD Link」を展示した。デジタルテレビなどで一般的なMPEG-2よりも圧縮率の高いH.264規格で圧縮するため、1920×1080iのフルハイビジョンの映像を複数のテレビに同時に伝送できるという。展示ではセットトップボックス同士をつなぐネットワークに「HD-PLC」を利用。ブルーレイディスクプレーヤーのフルハイビジョンの映像でも、離れたところにあるテレビに映し出せることを実証した。セットトップボックス同士が50メートル以上離れていても伝送できるPower HD Linkでは、ケーブルの取り回しや無線の届く範囲などに関係ないコンセントLANを使うことで、その特徴をフルに生かすことができるという。

4. 「HD-PLC」で設置場所の自由度が高まるデジタルサイネージ

街頭のポスターなどの代わりに液晶ディスプレイを活用した「デジタルサイネージ」に注目が集まる中、台湾AOpenは「HD-PLC」を活用したデジタルサイネージのシステムを展示した。パソコンやインターネットからの表示用データをネットワーク経由で受けて、広告などを動的に表示するデジタルサイネージでは、設置場所に広帯域なネットワーク環境を用意できるかどうかがカギになる。そのネットワークに「HD-PLC」を使うことで、電源コンセントさえあればデジタルサイネージを設置できるようになるという提案だ。
また同社向けOEM商品サンプルとして、台湾GigaFast E社からHD-PLC対応サージフィルタ付きOAタップ及び4ポートハブが参考出品された。

5. 工場、住宅設備向け電力監視省エネシステム

家電以外の機器でもコンセントLANを組み合わせたシステムを提案する展示が行われた。シンセー電機が展示した「Basic Controller View」は、ネットワーク機能を持つ電力監視システム。ブレーカーから収集した使用電力量を、日報や月報などの形で本体のディスプレイに表示するだけでなく、その情報をネットワーク経由でパソコンのWebブラウザー上で見たり、インターネット経由で遠隔監視したり、前日の使用電力料金をメールで知らせたりできる機能が特徴だ。ネットワークは現在有線LANが主流だが、線の引き回しが困難なところではコンセントLANを使っているユーザーもあり、「ゆくゆくはPLCアダプターを内蔵したい」(同社担当者)という。

6. 「HD-PLC」技術がベースのTLCモデム

コンセントLANではないが「HD-PLC」の技術を応用した製品を展示したのがサン電子だ。同社はテレビ用同軸ケーブルをネットワーク回線として使用可能にするTLC(TV Line Communication)モデムを出展。テレビアンテナの端子につなぐことで、離れた部屋でもネットワークを結ぶことができる。PLCアダプターと同じLSIを利用しており、暗号技術や65Mbps(TCP)という最高通信速度、暗号設定の方法も同じだ。すでに三重県の小学校で導入事例があり、各教室に敷設されているテレビ回線を使って、パソコンとインターネットによる授業を実現しているという。

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