● 国際標準化の動向などを報告した今年のHD-PLCアライアンス総会
「HD-PLCアライアンス」は2009年7月27日、福岡市博多区のパナソニックコミュニケーションズ本社にて第2回総会を開催した。総会では新たに会長に就任した荒巻道昌氏(前HD-PLCアライアンス標準化担当ディレクター)が、他の業界団体とのコラボレーションなど異業種交流の活発化で「HD-PLC」をさらに拡大していく方針などを示した。
業界の枠組みを超えた交流を促進
総会ではまず、5月まで会長を務めた小林英次氏が2008年度の活動を総括した。小林氏は「HD-PLC」が採用する技術が、IEEE P1901委員会でPLC標準規格のベースライン技術に採用されたことなどの実績を紹介(関連リンク)。「HD-PLC」が掲げる「グリーンユビキタス」のコンセプト追求についても、「電気自動車とホームネットワークの接続などは、昨年秋段階ではまだ先のことと見る向きもありましたが、今では具体的な検証も行われるようになっています」(小林氏)という。
● 2009年度の活動方針を説明するHD-PLCアライアンスの荒巻道昌会長
続いて新会長の荒巻氏が、2009年度の活動方針を説明。「HD-PLC」はIEEE P1901のほか中国でも、中国家電業界標準化団体のIGRS(Intelligent Grouping and Resource Sharing)と連携強化を図り積極的な中国政府へのアプローチ状況を紹介。次いで、IEEEで次世代電力網(スマートグリッド)の標準化を手がけるIEEE P2030委員会でもP1901ベースの「HD-PLC」が取り上げられるなど、屋内以外の分野への適用が具体的に始まっていることを指摘した。そこで荒巻氏は「電力系や運輸など業界の枠組みを超えた交流が必要になってきます」とし、アライアンス会員と各業界のリーダーとの情報交換をはかるコラボレーションやフォーラムの開催を提案した。
活動方針説明の後、他業種との関係構築の進め方やフォーラムの内容などに関する質疑応答が行われ、ビジネスに繋がる異業種交流を展開していく方針を確認した。
P1901 WGの議長が参加し、標準化予定を説明
● IEEE P1901ワーキンググループ議長のJean-Philippe Faure氏。標準化までの過程を解説
また今年の総会には、IEEE P1901ワーキンググループ議長のJean-Philippe Faure氏が特別ゲストとして参加。今後の標準仕様策定に向けた見通しについて説明した。IEEE P1901ワーキンググループでは7月21日の会議で、標準化のためのドラフト仕様が早くも承認され、「今後各社のコメント受け付けとそれに対する対応などを繰り返しながら、今年末をメドに最終的なドラフトを完成したい」など順調な様子を示した(Faure氏)。
この他、総会では、中国IGRSとの取り組み進捗状況やブラジルで進むスマートAMRプロジェクト(盗電防止対策)、今後の展示会共同出展計画などについても説明が行われた。またHD-PLCアライアンス副会長で高速電力線通信推進協議会(PLC-J)の運営委員会委員長をつとめる宮崎富弥氏は、PLCに関連する国内動向などを解説し、PLCの市場拡大に向けた動きが着実に進んでいることを明らかにした。
● 総会後に行われた懇親会では活発な情報交換が行われた
今年の総会にはアライアンス会員19社のうち、スイスACN社CEOのStephan Horvath氏含め13社(委任状含む)の担当者が参加。総会では日本語と英語が飛び交い、グローバルに広がる「HD-PLC」の勢いを参加者に実感させるものになったようだ。








