● 高速電力線通信の実用例を展示する「HD-PLC」検証ハウス
高速電力線通信が国内で認可されてまもなく3年。「HD-PLC」は国際標準化というマクロ的な動きが進む一方で、ミクロの面ではその高速性や手軽さなどを生かしたさまざまなアプリケーションが登場している。
そうした各種のアプリケーションを一堂に集めたのが、「HD-PLC」検証ハウスだ。「HD-PLC」を使った家電や住設機器などのシステム例を展示するとともに、「HD-PLC」対応の機器を開発するメーカーのための検証設備を設けており、国内外から数多くの関係者が検証実験に訪れている。その検証ハウスの展示内容から、「HD-PLC」が住環境にどう溶け込み、生活をどう変えていくのかを紹介する。
高速性と手軽さという「HD-PLC」の特徴を生かした典型的なシステム例として、カメラとテレビの連動がある。それぞれを「HD-PLC」アダプターで電源コンセントにつなぎ、電力線経由でネットワークを結んでリアルタイムの映像を送るものだ。有線の回線を引き回す必要がなく、また無線のように設定の煩わしさや電波が届く範囲を気にする必要がない。
検証ハウスでは玄関のドアホンカメラと庭に向けられた軒下のカメラに加えて、庭の街灯と駐車場の電気自動車に搭載する計4台のカメラと、リビングと和室のテレビを電力網で結び、カメラ映像をテレビに配信する。玄関のドアホンカメラは、テレビ番組視聴中に来客が訪れた際には画面上に小さくポップアップし、チャイムが聞こえなくても来客の存在を映像で知らせてくれる。4台のカメラの映像をテレビのリモコンで切り替えるのはもちろん、映像を自動的にハードディスクレコーダーに録画し、一覧表示画面から選んで再生することなども可能だ。
電気自動車の車載カメラの映像は、充電ケーブルを介して家の電力網に取り込まれている。検証ハウスの展示では電気自動車が送っているのは映像だけだが、もちろん映像以外のデータもやり取り可能で、自動車から「HD-PLC」で家庭内のサーバーにアクセスし、音楽や映画のデータを取り込むような使い方も考えられる。
● 「HD-PLC」検証ハウスの見取り図
屋外のカメラと屋内のテレビを「HD-PLC」のネットワークで連携。右下は電気自動車で、車載カメラの映像を充電ケーブルで送る
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